コラム

第10話 2011年のキャリア研修【新芽卒業研修】2011-05-17

                         (★写真は、受講生のみなさまと私)


  第10話 2011年のキャリア研修【新芽卒業研修】を行いました。

                           2011/05/17 特定社会保険労務士
                                           中西秀夫


今年も、2日間のキャリア研修、題して「新芽卒業研修」を2011年2月25~26日に行いました。入社3年経過した「節目」にいらっしゃる川上産業(株)の社員の皆さんとともに、キャリアについて学びました。

当日は、受講生のみなさまがリラックスかつ集中できますよう、ときに香のソムリエといわれる当事務所の勤務社労士 大塚亜弓さんがブレンドしたアロマの香りを用意して行われました。(詳しくは、コラム第11話を是非どうぞ)

受講者のみなさん、お疲れ様でした。
総務部長の笹川彰さん、オブザーブとサポートありがとうございました。

以下、キャリアについてお話しいたします。


<キャリアとは>
キャリア(「career」)の語源は、馬車を表す「carriage」とか、運ぶもの・運ぶひとを表す「carrier」です。
人生を、馬車で長旅をすることにたとえて言えば、人は岐路にさしかかる度に、どちらの道を選ぶのか、積極的にせよ消極的にせよ意思決定をしている。
道中の体験や、途中で偶然出会った人の道案内から、計画を変え、方向を変えることもある。
この偶然の出会いは、潜在していた自分の志と一致するときに、すれ違いはない。それは、単なる偶然ではなく、必然的偶然なのだから。
そして、この志はすこしずつ変化し成熟したものとして、一生持ち続けていたい。


キャリアにアップもダウンもない。自分らしく人生きることが大切だ。
しかし、「自分らしく生きる」と言葉では簡単に言うが、意外にむずかしい。
毎日「自分らしく生きるとは?」と鏡に写る自分に呪文のように問いかけていても答は返ってこない。
こんなとき、キャリアカウンセリングの機会を持って、自分の3~5年後に向かってキャリアデザインしプランしてみよう。
予期せぬ出来事がさらなる偶然の出来事に繋がるので、選択肢にオープンであり、期間が長すぎないプランがよい。


人生の節目(キャリア交差点)のとき、たとえば意思決定すべき岐路にさしかかったとき、また、偶然の出来事や偶然出会った人の影響を受けたとき、
さらに偶然でもなく転機でもないと思っているときでも意識的に3~5年ごとの加齢を年齢節目と受け止めるとき、

①自分はなにができるか
②自分はいったいなにがやりたいのか
③どのようなことをやっているなら、自分が意義を感じられるか

を確認し、志をもって、道を選んでみよう。


次の節目までプランしたら、計画外や予想外の偶然も楽しんでみよう。
偶然を必然と思えるときは、自分で気付いていたかまたは気付いていなかった自分の志が明確になったとき。
その後は、プラン&ドリフト並存モードでいくとよい。
ときには、流されてもよい。
そうすれば、自分で自分の限界をつくらず、計画外の偶然も楽しめる。
そして、計画性と可能性拡大も両立する。


以上のようなことをテーマにして、今回の受講者の皆さんと語り合いました。



受講者を代表して、リーダー役を務めて下さった懐の深い井上昭平さん、研修2日目にはニューリーダーとなって各メンバーのコメントを的確に要約したおしゃれな大崎薫さん、誇り高きサーバントリーダーの松宮吉房さん、内に秘めた技術者の横井篤さん、繊細で人に対する興味があって言葉選びのセンスがよい西村晃二さん、得意料理が揚げ出し豆腐で小袋作りもする末っ子育ちの古川知絵さん、とても良い環境のなかで育まれひとの気持ちを察することができて長い髪の印象的な進藤なおみさん、の感想の一部をここにご紹介します。


<井上昭平さんの感想>
人生を振り返ることはありますが、シートに書き込んで見つめ直す作業を行うことは初めてだったので貴重な経験になりました。
会社での3年間を見つめ直すのではなく人生そのものを見つめ直すこと、またその事をお互いに伝えあう作業は、正直驚きと恥ずかしさがありました。

中西先生の説明は丁寧な説明で理解できたと思います。研修最後のキャリア自己開発シートの作成に関しては時間の都合により説明されてない部分があるため、スムースには書けませんでした。
時間の都合があるとは思いますが、2日間では少ないと思いました。

中西先生は、常に私達の理解度に注意を向けてくれたため理解できました。
2日間という短い時間でしたが、先生のご指導により「キャリア」について理解できました。
飲み会の席ではあまりお話しできなかった事が心残りです。機会があれば同期社員との飲み会ができればなあと思っています。
今後もご指導の程、宜しくお願いいたします。




<大崎薫さんの感想>
堅苦しい研修なのかと思って望みましたが、グループワークが多かったせいか、和やかな雰囲気のなか、時間が過ぎるのが早かったです。
いままであまり自分の考えを分析して振り返ることがなかったのですが、自分が思っていないような自分が発見できて、よかったです。
また、久しぶりに同期と会うことができたので、とても楽しかったですし、これからの励みにもなりました。
また来る次の節目でも研修があればいいなと思いました。

理論的なところでは、自分の理解できる範囲を超えていて、理解するのが少し難しいと感じる所もありましたが、グループワークで実際に考えてみると、なんとなくこうかな?と理解できるようになったので、理解できたといえると思います。キャリアアンカーのセルフチェックでは、質問の意味が重複しているものがあるので矛盾してはいけないと深読みししたため、偏ったキャリアアンカーの数値になった気がします。

全体を通してよい研修だったと思いましたが、グループワークの何点かが中途半端に終わったように感じたことがあったので残念でした。課題を絞るか、時間をふやすかしたらよいのではないかと思います。自分を見つめるよい機会なので是非続けていって欲しいと思います。

私は自分の話すことや、自分自身に自信がなかったので、自分のなかでちゃんと伝わっているのかなと、話していて不安になりましたが、先生が理解してくださり、誉めて頂いたのが本当に嬉しかったです。
話した内容について、一度受け止め、さらに適切なコメントをいただいたので、すんなり先生を受け止めることができました。
中西先生にニューリーダーと言っていただいたので、これからはリーダー的な役割にも挑戦してみようと思います。
2日間ありがとうございました。


<横井篤さんの感想>
グループワークの際、かなり脱線したりふざけたりしていた時も怒ることなく、受け容れていただいて有り難う御座いました。
私個人の感想は、最後の一言の際に、「自分を表現したり、即座にコメントしたりするのが元々嫌いなのは今も変わらない。一方で、この研修2日目には知らず知らずそれを実行している自分がいたのも事実です。」と言ったことが全てです。
恐らく、今後も私のような考えの人間がいるかもしれませんが、今回の研修のように、先生は引かずに入っていってください。懲りずに中に入っていただいたおかげで、自分を見つめ直すことができ、色々自分では気付かなかった点や受け容れたくはないが確かに自分の中にある真実に気付けたからです。
もし、今回、先生に引かれてしまったら、今回の研修はただ同期と集まり、盛り上がっただけで終わっていたと思います。
有り難う御座いました。


<松宮吉房さんの感想>
一見、堅苦しそうなテーマでしたが、場の雰囲気は真逆で楽しかったです。
正直、全体的に難しかったです。でもテーマ自体が難しかったので、わかりやすく解説していただいたと思います。
グループワークでは、メンバーから言われたことを先生がアシストしてくれる姿が実戦的だったと思います。

今回のような研修内容は、今までまともにやったことがなかったので、今までモヤモヤしていた理想の人間像が明確になった気がします。

私が今回の研修で心に残った言葉は「サーバントリーダーシップ」と「守破離」です。
サーバントリーダーシップという言葉を聴いて、リーダーは先陣を切っていかなければならないものと思っていましたが、私が思っていたリーダー像もありな姿なのだと思えました。
守破離という言葉を聴いて、守である私が次に進むべき方向がわかりました。
どちらもまだスタート地点が見える位置にいますが、この方向へ進んでいきたいと思いました。

最後に、話をすぐ笑いの方向へ持っていってしまう私達同期を大目に見ていただき、ありがとうございました。


<進藤なおみさんの感想>
中西先生、2日間の研修ありがとうございました。

先生が一つ一つ丁寧に説明して下さったので、ほぼ理解できました。いただいた資料を機会ごとに読み、理解を深めていきたいと思います。
しかし、キャリアシートがほとんど書き込めず、またグループワークも話半ばで終わってしまったので、もう1日、時間をいただくかキャリアシートの完成に重点をおいたほうがよかったのではと思います。

先生のご指導をいただきながら、自身をふり返ることができ、良い節目になりました。
自分自身と真剣に向き合うことは、所々で辛くもありました。見ないふりをしていた欠点を見つめなければなりませんし、いかに自分が今まで流された人生であったかを実感もしました。
しかし、節目節目で自身の内面をしっかり見直すことが成長へ繋がるということがわかりました。
キャリアシートの完成はまだ遠いですが、完成できるように進めていきたいと思います。


<西村晃二さんの感想>
久しぶりに同期が集まる、ということも新鮮で楽しかったですが、やはり、自分と冷静に向き合うという研修が非常に良い経験となりました。

内容としては少々難しいところもありましたが、中西先生がリラックスできるムード作りをしてくださり、楽しく有意義な研修でした。
2日間本当にありがとうございました。

この研修のおかげで、「自分」と「キャリア」というものを見つめることができました。
研修がなかったら、おそらくこれほど見つめることはなかったと思います。
「これまでの自分」を見つめて「これからの自分」を見すえる、簡単なことではありませんが先生のお力添えのおかげで、実現できそうです。
時間はかかるかもしれませんが、キャリアシートも完成に近づけます。
重ね重ね、本当に有り難うございます。


<古川知絵さんの感想>
自分一人の枠の中にずっといると気付くことは少ないですが、たまには枠の外から自分を客観視することが重要だと思いました。
キャリアという言葉を取り上げて説明いただいた点がとても良かったと思います。世間で使われている意味との違いもよくわかりました。
キャリア自己開発シートは、研修中に完成させられたらと思いました。やはり、日常業務に戻るとなかなか時間がとれないので、研修期間中に完成させてから日常に戻れたらと思いました。

今回の研修で、誰にでも「もやもや」の時期があり、その「もやもや」は「中立圏」という名称で、人生において重要なポイントにもなっていることがわかり、気持ちがとても軽くなりました。
今の私は中立圏というほどではないと思いますが、人生についてじっくり考えてみる時期にきているのかなと思います。
急ぐことなくゆっくりしっかり悩んでみようと思います。私にとって、今回の研修のタイミングはとてもありがたく思っています。
また、先生にご相談させていただくこともあるかもしれませんが、その時は宜しくお願いいたします。
ありがとうございました。

                                      <以 上>


                          ★経理総務部長 笹川彰さん